狭小敷地木造3階建新築歯科医院の間取りプラン

横浜市金沢区六浦の平潟湾を臨む敷地を、女性歯科医師先生が新たに購入して歯科医院建物を新築して「横浜南ファミリー歯科」様を開院されました。

計画の初めに、土地を購入する際、敷地に希望する歯科医院が収まるかどうかは検討されて購入に至りました。

計画が正式に始まって、改めて歯科医院の間取りプランの詳細が検討されました。

歯科診療台2台+1台の間取りプラン

歯科の診療台ユニットは合計3台を設置する計画でした。地上1階に2台、2階に1台を設置します。

地上1階 37m2の広さに診療台2台と待合・受付・X線室・消毒室・階段が収まって診療しやすいプランになるよう検討されました。

間取りプランは可能な限り無駄のない計画が求められました。それは移動空間の廊下や通路を限りなく無くして、部屋と部屋とが便利につながるようにしました。

患者様入口とスタッフ出入口

建物に出入りする玄関の位置と患者様とスタッフの出入口を一緒にするか?別々にするか?の検討が行われました。

はじめに患者様の出入口について歩道に面した側から出入りすることが検討されました。

患者様の出入口はガラスの自動扉を取り付ける予定だったので、防犯のためのシャッターや雨除け庇を設置する必要があるので、道路境界線ギリギリまで建物の外壁線が迫っている間取りプランでは困難で、敷地の空き地部分から建物に入ることとして建物の側面に設けることになりました。

また間取りプランにおける患者様が利用しない部屋の位置からも、スタッフ出入口 (勝手口) は単独で設けることになりました。敷地の奥の建物の側面に設けることになりました。

待合室

患者様出入り口を入るとすぐに待合室になります。

診察台ユニットは2台で診療は完全予約制なため、待合室でお待ちいただく患者様の人数を4人と定めて待合室の広さが確保されました。

受付カウンター

可能な限り不要なものを省いたり兼用させることで、狭小地における歯科医院の間取りプランを実現するために、そもそも「受付カウンターが必要かどうか?」の検討がなされました。

医師先生と検討した内容は、

  • 受付カウンターで行う事務的なやりとりを診療台で行う
  • 診療費の支払いは機械精算機などで済ませる
  • 勤務するスタッフは最小人数にする
  • 様々な役割は医師先生も含めて皆で兼任する

と今までに受付カウンターで行われていた役割を見直して省略することにしました。

検討やりとりの結果、受付カウンターは残すことになりました。ただしカウンターを最小限の役割に縮めることで、小さな受付カウンタースペース (約半帖程度) になれました。

次回予約と診療費用支払い

受付カウンターの役割を少なくすることは、次回の診療の予約日時の確認や診療費の支払いをカウンター以外で行うことでした。

次回診療日時の予約は診療台に患者様がいるときに 次回の診療方針を説明することと同時に行うことにされました。パソコンやタブレットの端末にスケジュールソフトがあって、そちらに入力することで可能にしました。

診療費の支払いも、待合室と診察室の中間にあるスペースに機械精算機を設置して、そちらで済ませていただくようにしました。

自動精算機を受付と診療室の中間に設置

診療を終えて、次回診療の予約を済ませた患者様に診療費をお支払いいただきます。

診療費の支払いは受付カウンターではなく、診療室と受付の間の位置に自動精算機を設置して、自動精算機でお支払いをいただくことにしました。

自動精算機は受付カウンターに設置すると広いスペースが必要とわかったので、通路部分に設置することで患者様のスムーズな行動を促すことができました。

患者様用トイレと洗面台

患者様用トイレは待合室に面して設置されました。

洗面台は洗面ボウルと洗面台が一体となった器具が選ばれて、手を洗った水しぶきが飛び散っても掃除しやすい器具が選ばれました。

診療室

診療室には、ユニット台が2台設置されました。

通路移動空間をなくすことで、面積圧縮を実現するために、診察台と診察台は逆方向を向いています。

医師先生やスタッフの方も移動距離が短く済みます。

患者様同士も反対側を向いているので、視線を気にすることなく診療が受けられます。

手洗い作業台

診療台の近くには手洗いシンクや診療器具を置いておく作業台が設けられています。

台の下は引き出し、台の上の壁面には可動棚を設置して、材料を収納したり、診療器具を並べておけるようにしてあります。

カルテ記入台

作業台はカルテをパソコンで記入する台にもなっていて、電源コンセント・ネットケーブルが設置されています。

診療台の照明

診療台の患者様は、水平の体勢になって目線は天井を見上げます。天井に付いている照明が下を向いていると、患者様は照明の光源が目に入って眩しい状況で診療を受けることになります。

診療台の天井は間接照明にして患者様が診療中眩しくないようにしました。

 ▶︎▶︎ 関連記事「患者様が眩しくない診察室照明」

医師先生やスタッフさんの診療範囲はダウンライトを設けて、明るい手元になれるようにしてあります。

X線室

X線室は診療室に隣接しています。

ここまでが患者様が利用する部屋です。

X線室に入る扉の手前にパソコンを設置する場所が設けられました。

X線室はレントゲン検査器具に必要なスペース寸法が確保されて、放射線を遮蔽する鉛板が壁・天井に貼られています。

器具洗浄消毒室

X線室の隣には使用した診療器具を洗浄・消毒する部屋が設けられました。

直近には、スタッフの出入り口が設けられて、患者様とは分けられたスタッフの出入り口、材料器具や廃棄物の搬出入口、として独立しています。

2階診療室

受付に隣接して階段があります。階段を上ると2階の診療室があります。

2階の診療室は、長い時間の診療行う部屋として設けられました。

長時間の診療を前提として医師先生やスタッフ、患者様もリラックスできる環境が考慮されて、診療台は1台にして、周囲に十分なスペースを確保されました。

患者様のご家族も一緒に付き添えるように、他の患者様に気を使わないようにされました。

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