東京の歯科医院「山口歯科医院」様の世代交代による内装改修リフォーム工事、その方法と改修工事の度合いについてご相談をいただきました。
内装が古くなった
お父様がはじめに開院して、歯科診療を行って来られました。時が経ちご子息が歯科医院を引き継ぐことになられました。当初の医師先生の診療内装造作と、引き継がれる医師先生が求める診療内装造作や器具は明らかに異なっていて、さらに内装自体も時間の経過を思わせる見た目となっていたために、内装全体をやり変える方針とされていました。
休診しない改装計画
医師先生は工事期間中「休診しない改装工事」を望まれました。
「休診しない改装」を実現するには、
- 新たに医院を設けてそちらに移る
- 仮医院を設けて一旦移り、既存を改装して、再度移転する
という方法の選択肢がありました。
移転できる候補賃貸場所の間取りプラン
偶然にも既存の医院に近隣に空いているテナントスペースがあり、そちらに移転できるかどうかをはじめに検討しました。医師先生の診療方針を詳しくお聞きして、間取りプランを検討・作成しました。
既存の医院で診療を続けておいて、その間に新たな医院を設けて、完成出来次第そちらに移るという方法です。
既存医院の2階に仮診療所を造り移転する
医院を移転する方法とは別の方法を検討しました。既存の医院は2階建ての建物で、1階が医院 2階が住居になっていました。そこで2階住居の1部を改装して仮診療所とし、そちらに医院を移し、2階仮診療所で診療中に1階の改装リフォームを行う方法を検討しました。
2階の仮診療所でもレントゲンX線室は必要で、X線室は組み立て式の放射線遮蔽ユニットを利用して、2階の仮診療所で組み立てて利用したユニットを、1階の改装した医院に移設して利用することで、X線室を2つ造ることなく、費用とスケジュールを抑える方法を立案しました。
比較検討の結果、
- 全体費用
- スペースの有効利用
がその差となって、既存医院の2階に仮診療所を作り移転し、1階の医院を改装リフォームする方法が選ばれました。
既存医院を改装リフォームする
既存医院の2階の住居の一部分を診療所に改装する工事が始まりました。飽くまでも仮診療所なので、可能な限り造らずに、診察台ユニットを移動設置するために必要最小限の設備配管を設置してつなげた、という工事に抑えました。
X線室も先に触れましたが、工場で製作して現地で組み立てるユニット式のモノが設置されました。
医院を再移転させて再開院する
2階の改装が完了して診療が開始されると、1階の改装が開始されました。所謂 スケルトンリフォーム(骨組みだけ残してやりかえる改修工事)です。
耐震補強、内断熱、窓断熱を行い、配管配線をやり直して、現 院長先生の歯科医院が完成し、2階から1階に診療所を再び移して、再開院されました。
既存住宅の耐震補強・断熱リフォーム
今回の改修はスケルトンリフォームなので、
- 木造骨組み耐震補強
- 内断熱補充
ー外壁面は発泡ウレタン吹付け断熱材
ー床はスチレンフォーム断熱材敷込み
ー窓開口部は二重サッシ取付け
を行いました。
耐震補強は以前のリフォームで無くしてしまった柱や耐震壁を元に戻して、さらにバランスを鑑みながら内壁の壁に構造用合板を貼って補強を行いました。
・外壁断熱材=吹付発砲ウレタン(ピンクの材料)が施工された状況
・鉄材による耐震補強材の設置
断熱は、既存のグラスウール断熱材がヘタレているので除去し、断熱性能の高い発泡ウレタンを隅々まで吹き付けて断熱性能を高めました。冷温環境も向上しましたが、以前より光熱費を抑制出来ました。
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