第1種低層住居専用地域に調剤薬局@医院クリニックビル医療モール

住宅地で調剤薬局を開くには・・・

建物が建つ敷地は都市計画法で「用途地域」と称して区域が分けられています。「用途区域」ごとに、建築できる建物の種類や広さや高さが定められています。この「用途区域」の種別は各行政役所の都市計画課に行くと閲覧出来ます。(役所のホームページで公開閲覧できる市町村もあります)

下記の図の中で、青い丸の記号の中に三段の表記があって、下段が建ぺい率・中段が用途地域・上段が容積率が表記されています。色分けされている範囲で内容が変わります。

鎌倉泉水橋クリニックモールビル鎌倉市十二所の用途地域図

店舗が建てられない地域?

鎌倉の十二所にある泉水橋クリニックビルの敷地は、

  • 第1種低層住居専用地域
  • 建ぺい率:40%
  • 容積率:60%

です。

この第1種低層住居専用地域には診療所は建築出来ますが、店舗は建築出来ないことになっています。(ただし住宅に併設する店舗は制限付きで認められています

閑静な住宅街(1種低層住居)にコンビニエンスストア(物販店舗)を見かけないのはこのためです。

調剤薬局は建築基準法上、物販店舗として種類別され、この第1種低層住居専用地域内には原則、物販店舗(調剤薬局)は建築出来ません。ただし、以下の2つの方法のどちらかの方法でこの規制を取り除いて、第1種低層住居専用地域内に調剤薬局を建築することができます。

そのひとつめは、

周囲住民の皆様の理解~公聴会~市長の許可

診療所に診療治療に来られた患者さんは、診療に伴い処方されるお薬を直ぐにでも欲しいものです。しかしながら最近は医薬分離の方針から、院内薬局を備える診療所は少なくなりました。

しかしながら診療所は建てられて調剤薬局は建てられないという法律でも、地域医療の立場からは当然有ってしかるべき施設です。

そこで調剤薬局が必要とされ、地域住民の方々の期待と理解を得て、鎌倉市の建築公聴会(2月に一度開催される)(消防署警察署保健所等他の方々)の審査同意を経て、最終的に鎌倉市長の建築許可を頂いて、無事開局されました。

鎌倉泉水橋「十二所調剤薬局」

この他、法律では建築が認められていないものも、本当に地域公益のためになる建物である場合に限り、建築許可が下りる場合があります。

薬局併用住宅で建てる

ふたつめの方法は、住宅に併設して薬局を建築する場合で、

  • 薬局が全体の規模面積の半分以下
  • かつ薬局部分が50m2以内

の場合は、第1種低層住居専用地域内でも調剤薬局の建築が認められます。

れは上記のような特殊な方法ではないので、複雑な手続きは要りません。閑静な住宅街の中に、小規模な店舗があるのは、このためです。

薬局の構造規制見直し

厚生労働省は医院と薬局を同じ敷地や建物に同居併設することを禁止していました。しかし患者様の安全性や利便性などを考慮して、規制緩和する改正通知を出しました。2016年10月1日から適用されています。

これは厚生労働省の規制緩和で、建築基準法(国土交通省)とは関係していません。第一種低層住居専用地域に薬局が独立して建てられないことに、上記2点の例外を除いて、変わりはありません。

まず薬局が望まれる場所が第一種低層住居専用地域かどうか確認し(お問合せ頂ければ当方でも調べられます)、本当に必要ならば、上記例外規定で薬局を設けるお手伝いはさせていただきます。

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