リフォームの設計料の目安
リフォーム改修工事やリノベーション模様替え工事の設計監理料の目安は、工事金額の10%〜20%をお考え下さい。
- なぜ10%〜20%と割合が違うのか?
- その「工事費」はどのように算出するか?
は、以下に説明して参ります。
簡単に言えば、工事の内容、設計の難易度、工事監理の細かさに違いがあると予想されるためです。
ちなみに「新築建替え」の場合の設計料については、下記のページで説明しています。合わせてご覧ください。
▶︎ 関連解説記事 →「新築設計料の目安相場(設計図作成費)」
設計が要るかどうか?
お客様からリフォーム改修工事のご相談をいただいたとき、はじめに設計が要るかどうかを判断します。設計事務所の役割は、お客様が家や建物で出来るかぎり安い費用で安全にかつ豊かに暮らせるようにお手伝いするのが役割ですが、未だに設計事務所の役割については説明し切れていない現状がありますので、設計料についてご興味をいただいた方に、ご覧いただいて理解を深めてくだされば幸いです。
設計が要らないとき
工事の内容が「壁紙の取替え」や「トイレ器具の交換」、「二重窓の取付け」や「水栓の修理」などであれば、設計事務所の設計業務は要らない場合があります。工務店さんや専門の職方さんに直接ご依頼された方が、簡単で安く済みます。
ただ、
- 誰に相談して良いか判らない
- 本当に交換すべきかどうか
- 新しく交換する材料は何が良いか
- どちらに工事を依頼すれば良いか
- 見積金額は真っ当か
- 出来た工事は正しいか
などをご心配される方は、設計事務所を工務店さんとの間に入れて相談した方が良いでしょう。設計事務所はお客様のお悩みを聞いて、何を交換して誰に工事を依頼し金額が真っ当かを提案します。
設計が必要なとき
工事の内容が内装材料の取替えや設備器具の交換であれば、設計は要りません。金額も高額でないので、複数の工務店さんの見積を比較するほどではないでしょう。
しかしお客様のご要望によっては、複数の工務店さんに見積を依頼しても良いほどの工事が大きかったり、事前に図面や工事の内容を書面にしておかないと、工事の内容が人によって解釈に違いが生じて、工事結果がご要望と違ってしまうことを避けるために、設計図が必要な場合があります。
設計とは、お客様のご要望をあらかじめお聞きし、その内容を誰もが判って造れるように図面や書面に表すことです。
設計の役割
最後に設計の種類や段階によって変わる設計料の割合を説明しますが、その前に設計事務所が行うこと=設計の役割を簡単に説明させて下さい。
お客様の希望を整理する
はじめにお客様の希望や条件を整理します。
条件とは、何を残し何を壊して良いか、完成時期、ご予算など、設計や工事を検討するときに制約となる内容で、この条件が変わると設計や工事の方針が変わることがあるので確認します。
ご希望は、お客様の悩みであったり、新しくしたい内容です。はじめに全部判るときもありますし、後々判って来る場合もあります。
設計図を描く
残す建物の構造骨組みや屋根外壁の形を図面にして、お客様からいただいたご希望と条件を整理検討しながら、間取りや意匠、設備機器の配置を検討します。検討した内容をお客様に説明し、内容のご承諾をいただきましたら、設計図としてまとめます。
工事金額の見積り依頼
お客様の希望をまとめた設計図を、工務店さんに渡して工事金額の見積(設計図の内容に幾ら費用が掛かるか?)を依頼します。金額をなるべく安くしてくれる工務店さんを選ぶために、複数の工務店さんに見積を依頼します。これを巷では「相見積(あいみつもり)」と呼びます。
相見積(複数の工務店さんに見積依頼)は、設計図がないと内容に差が出てきてしまうため、設計図は必須です。設計図なしに複数の見積依頼をする方がいますが、内容が違うために一番安価な見積金額を見つけたとしても、本当にその金額が一番安価とは限りません。
工事範囲を決める
リフォームやリノベーションの場合、本体建物はあるので、予算に照らし合わせて工事範囲を縮小することができます。特に絶対に必要のない造作家具や設備器具は工事を見送って、予算が確保できたら将来工事をする選択肢もあります。
そこで工事見積金額のまま工事を発注することもありますが、工事範囲を縮小して工事を始めてもらうこともできます。
材料を確かめる
内装の材料や設備器具がお客様の希望のものであるかどうかを確認してから工事に取り掛かっていただきます。
この場合は、材料のサンプルを見たり、ショウルームへ行って設備器具を実際に見て確認します。
工事の質を確かめる
お願いした工事が設計図のとおりになっているかを確認します。形、色、器具などの性能、組み立ての品質、等々です。
工事中に行う設計事務所の役割を「工事監理」と言います。
こちらまでが確認できて、完成となります。
設計の種類
設計と工事監理の流れがある中で、その内容には沢山の段階種類があります。お客様のご希望によって千差万別に異なります。その段階程度と設計監理の種類によって、設計料の工事費に対する割合も変わってきます。
本来は純粋に業務をさせていただいた時間数や日数でいただければ明解なのですが、これをはじめに予想して設計料の金額を決めなければお客様も安心して下さりません。ただし設計や工事の内容や範囲が大きく変わった場合は見直しをしていただきます。
図面だけ
お客様のご希望を図面や書面にまとめるだけで良いとき、すなわちお客様ご自身が工務店さんに直接工事を依頼する場合、その内容について、お客様の口からでは説明できないときに、工務店さんに工事の内容を正確に伝えるために図面だけ用意する場合があります。
このような場合の設計料は、はじめに工事の費用を概算で試算し、そちらをもとに設計料を算出します。設計図までで、工事金額の見積依頼や工事監理をしない場合は、概算試算工事費の10%〜15%になります。
素材や色彩のデザインをする
設計図は用意しなくて、内装の床・壁・天井の素材や色彩、照明器具や設備器具を選ぶときの助言や提案を求められる場合は、内容や工事金額で、お手伝いをする範囲が大きく変わることが多いので、はじめに工事金額を予想して、工事金額の10%〜20%の範囲で業務料を予想します。
工事が完成した後、業務料を見直して、当初のままであればそのまま、変更があれば説明して業務料の変更をお願いしています。
模様替えスケルトンリフォーム=リノベーション
工事の範囲規模が広くなればなるほど、工事金額は増大します。工事金額が2000万円を越えるような場合は、設計料の割合は10%に近くなります。さらに工事金額が増大する場合で、部屋数が少ない場合はさらに割合が低くなる場合があります。
ただし内装設計だけでなく、用途変更が必要な建築確認申請や、関係官庁への届出(例:保健所への申請)や、構造骨組みの耐震補強設計などの場合は、別途料金をいただくことになります。
ちなみに、リフォーム改修工事とリノベーション模様替え工事の違いは、リンクをご覧下さい。
▷関連解説記事 →「リフォーム修繕とリノベーション模様替えの意味の違い」
もし、設計事務所の役割が必要だと思えたらご相談下さい。
関連解説記事リンク—設計料—
以下の各行文は 解説記事の題名リンクです。ご興味ある内容をクリックして解説記事をご覧ください。
改修リフォーム・大規模修繕・用途変更・耐震改修・定期調査報告ー設計実績説明
以下の各行文は 上記と同じ種類の「改修リフォーム」の解説記事の題名リンクです。ご興味ある内容はクリックして解説記事をご覧ください。写真をクリックすると同物件の他の写真をご覧頂けます。
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- 住宅マンション店舗医院改修リフォーム設計料目安相場
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- ヨコハマNOW 記事掲載「建物の長寿命化とスクラップアンドビルドから脱却」
設計実績
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◆「上大岡の鉄骨3階建賃貸アパートの改修工事」
◆「船橋商業ビル」用途変更
- 物販店舗建物を飲食店舗賃貸物件に用途変更
- 用途変更確認申請が可能かどうかの確認と手順番流れ
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◆「横浜の賃貸マンションの大規模修繕改修工事」
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用途変更・許可申請・定期調査報告
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- 賃貸事務所ビルの建築確認申請図書と設計図面
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- 用途変更建築確認申請の着手前に確認しておくべき内容や条件
- 用途変更確認申請に関連する法律条例規制基準
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- 用途変更確認申請の関係法令役所協議確認
- 用途変更確認申請の構造設計耐荷重条件の変更と確認
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