リフォームとリノベーション
日本には「スクラップ アンド ビルド」という特有の建築習慣があります。一方最近では「リフォーム」という言葉が定着して久しくなります。
建物が新たに建てられて時間が経過し、見た目にもくたびれて使い勝手も悪くなって来たときに、建物本体は壊さずに建物の表面や設備を取り替えたり修理する言葉として定着してきました。
それは、木造も鉄筋コンクリート造の建物の骨組みの寿命が、建物の表面や設備の寿命よりも長くなり健全で、壊して建替えるのはもったいないと思えるようになったからと推測します。
そのような修理や模様替えの工事を「リフォーム」という言葉で総称していましたが、さらに最近では「リノベーション」という言葉も新たに加わり使い分けられるようになりました。
リフォームとリノベーションの違い
「リフォーム」という言葉はそもそも和製英語です。
「リノベーション」はそもそもの英語圏では私達が使う「リフォーム」の建物の改修を意味しています。
最近では「リノベーション」も多くの場面で使われるようになり、広い意味での改修工事を「リフォーム」と「リノベーション」とに分けていることもある様です。
改修工事の中にも、工事の中身の程度に沢山の方法があります。
- 使い方は変えずに、表面の仕上材(屋根や外壁、内壁や床天井)や設備器具(エアコンや照明、お風呂やキッチンの器具)のみを新しいものに取り替える工事
- 使い方は変わらないが、使う人が多少変わったので、間仕切の多少の変更と上記 1.の工事・・・例:家族6人(両親+夫妻+2人子供)の住居が、家族構成が 夫妻+1人の子供家族 になり、各室の配置換えと夫妻のバリアフリーと子供家族の水廻り設備の追加などを行う模様替え。
- 使い方が変わり、構造骨組みは残して、間仕切も内装も全て取り替える工事・・・例:会社の事務所だった部分を、飲食店店舗として貸し出す場合。内装は全て取り替える工事(この例は工事の他に「用途変更」という建築確認申請が必要になる場合があります)
上記の場合、1. は「リフォーム」、2. 3. は「リノベーション」と呼ばれています。
設計事務所の役割
相談会でお客様から「リフォームも相談できますか?」というお問合せをよくいただきます。
もちろんお応えさせていただいていますが、内容によってその役割が変わってきて、自在にお客様のお役に立てるようにしています。
1. リフォームの場合の設計
例えば上記 (1) の、建物の表面仕上や設備機器の取替えをご希望しているときは、我々の設計者の立場は不要な場合もあります。お客様が工務店さんと直接相談して取替えの内容とその金額を決めれば良いときです。
しかしお客様がご自身の不便は判っていても、どのように誰にそれを依頼して良いかが判らないとき、設計事務所にご相談して下されば、
- 本当に交換すべきかどうか
- どんな材料が最適か
- 誰に工事を依頼すれば良いか
- 工事金額は真っ当か
を判断してお客様にお伝えすることができます。お客様も安心でき、工務店さんもお客様のご希望が明確になるので安心して工事ができると評価をいただきます。
2. 模様替えリノベーションの場合の設計
家族構成が変わるなどの理由で、内部の間仕切や使い勝手を変えるときには、家族の希望の間取りに変えられるのかどうかを確かめておく必要が大事です。
模様替えの場合にも変えてはならない大事な構造骨組みもありますし、設備の場所の変更も効率の良い設備工事にしなくてはなりません。
そのような工事に着手する前に確かめておかねばならないことや、かつ妥協は許されない家族の間取りの変更についてお手伝いするのが設計事務所の役割と言えます。
設計事務所に依頼しないで、完成する間取りをしっかり確かめもしないで始めてしまい、出来てもご家族の満足が得られなかったり、予算が相当にオーバーして困ったというお話しを聞くときがあります。
なお、大規模な模様替えでは、建築確認申請の届出が必要な場合もありますのでご注意下さい。
3. 使い方を変えるリノベーションの場合
今までとは違う使い方をする場合は、内装の間取りを全く変えて間仕切と設備機器を刷新する工事をします。この場合は、内装の間取り間仕切、設備機器の配置など設計が必要になります。
同時に注意が必要なのは、新たな使い方が不特定多数の方々が利用する(=特殊建築物用途)場合は、建築基準法の「用途変更」という建築確認申請の届出が必要になりますので注意して下さい。この設計と届出は一級建築士事務所が行います。
工事を前提とした賃貸契約を結ぶ前にご相談下さい。一定の予算と設計申請期間が必要になりますので注意して下さい。
改修リフォーム・大規模修繕・用途変更・耐震改修・定期調査報告ー設計実績説明
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