大学校内の体育館スポーツ施設の空調エアコン換気設計

東京の大学校校内にプール+体育館の「スポーツ施設」があって、その建替えに置ける設計・監理を「古橋建築事務所様がなされ、その「スポーツ棟」の意匠設計と工事監理を担当させていただきました。

大空間の空気

縦 17.5メートル × 横 31.5メートル × 高さ 7.5メートルという大空間の容量の空気は、短時間のうちに自分の好みの温度に調節することは困難です。

内部の空気を外部の空気と入れ替える=換気することさえも、長い時間が掛かります。

短時間に行おうとすると、沢山の容量を排出して取り入れなくてはなりません。

空気調和設備

  • 沢山の容量を排して吹き入れ
  • 温度差のある空気を作る

ということを可能にするには、大きな空調機械を据えて、太く長いダクトを巡らせなくてはなりません。

そこで、大空間の空調設備の設計では、はじめに「空調設備能力」の確認、すなわち、

  • 夏季どのように冷やせらるか
  • 冬季どのように暖められるか

を、

  • 建設費
  • 使用時の費用

と勘案しながら設定します。

こちらの体育館の空調設備は、運動授業に必要な室温を保てることが可能な空調能力と定められて設計されました。

換気

体育館では激しい運動を行うので、換気すべき空気量も多くなります。これを全て機械設備による換気で賄おうとすると強力な風量 すなわち 大きな風量機械と太いダクトが必要になり、現実的な設備ではなくなるので、自然換気=窓を開けて、内外および上下の温度差による空気の出入りや、外部の風力による空気の出入りを行なって、換気が行えるようにしています。

換気窓

体育館の高い場所に溜まる空気を外部へ逃がすために、換気用窓を設けています。

窓は高所にあり、手動で開閉ができないので、電動のオペレーターを付けて、開閉できるようにしてあります。

機械室と屋外機置場

室内の空気を換気したり温度調節(空調)したりするには、機械が必要です。空気の容量が大きくなればなるほど大きくなります。

機械はまず室内の部屋が必要です。空調機を集めて置く部屋を「機械室」などと呼んで計画されます。

同時に、温かい空気を冷えた空気に、冷えた空気を温められた空気にするための熱交換器も必要で、これは外気を利用し、振動音も大きいので外部に設置されます。所謂 室外機で、これらの機械を置く「室外機置場」も計画されます。

吹き出しダクト

「機械室」で、温かい空気を冷えた空気に、冷えた空気を温められた空気は、利用される部屋に運不必要があります。部屋が小さければ、空調空気は一つの口から吹き出せば足りますが、部屋が大きいと届きません。そこで、ダクトと呼ぶ管を巡らせて空調空気を送り、部屋の隅々まで空調空気が届いて部屋が満遍なく定めた温度になるようにします。

リターンチャンバー

「機械室」から吹き出されて、ダクトで部屋の奥まで送られた空気があれば、次に再び温められたり冷やしたりする空気がなければ繰り返し空調ができません。吹き出しダクトとは別に、機械へ空気を戻す空道(リターン空気)を用意します。

これは通常機械室の付近で空道の口が設けられます。今回は壁面の有孔ボードの穴を利用してそちらから空気を吸い戻す方式にして、壁面の裏側の一部をダクト機能になるようにしました。建物の壁裏や天井裏全体を空道にすることを「チャンバー」と呼んでいます。ダクトを設けないで行う方法です。

サーキュレーション

吹き出しダクトから吹き出された空調空気も、確かに部屋の隅々までに渡るには相当に強い吹き出し風速でなければ行き渡りません。そこで、部屋全体の空気をさらに循環させて一定の温度に行き渡らすために、天井面にサーキュレーション(扇風機のような風送り機)を設けました。

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