大学校体育館施設の鉄骨避難階段段床材料すべり止めと天井手摺照明

国道246号線三軒茶屋の学校のスポーツ施設の建替えで、設計監理を古橋建築事務所様がされ、北島建築設計事務所が意匠設計+工事監理を担当協力させていただきました。

階段の構造を選ぶ

建物の構成は、地下2階・地上2階建てです。構造は地下が鉄筋コンクリートRC造、地上が鉄骨S造です。

この上下4フロアを縦に貫く避難階段は、建物の両端に1つずつ計2カ所設けられています。

この階段を構成する骨格を、どんな構造の種別を選ぶかが、まずはじめの課題です。

選択肢は 鉄筋コンクリートRC造、鉄骨S造 で、それぞれ特徴があります。建物本体の構造種別と同じにする必要はありません。

(ただし、建物が耐火建築物なので階段を木造で作る事は大変困難なので今回は選択肢の中にありませんでした)

  • RC造:力強い重量感のある骨太の階段になる、現地で組み立てられる
  • S造   :軽快で繊細な階段になる、工場で製作され現地搬入されて取り付けられる

今回は、「スポーツ棟」という活発な動きを行う場所として、見た目の意匠の面でも軽快な、工事の工期短縮を実現する目的の上でも、鉄骨S造の階段が選ばれました。

階段の床仕上げ材

内装材料の根本的な方針としてメンテナンスを可能な限り不要とする方針がありました。

階段は上下の床をつなぐ場所として、単独で考えることなく、上下階の内装との連続性を求めました。

床の材料

床の材料の選定は、

  • 傷つきにくいこと
  • 汚れにくいこと
  • 滑りにくいこと
  • 経済性と持続性

を軸として、実績とともにえらばれました。

それは、フォルボ社のマーモリウムというビニール製の床材料です。

ノンスリップ滑り止め

階段の段の先端には、

  • 段差があることを認識できること
  • 上がり下がりするときに足が滑らないこと

を目的として滑り止め材が取り付けられます。

床は水やゴミが散らばっている場所なので、錆びないためのステンレス材に床よりも濃い色の滑り止めゴムが付いている滑り止め製品を選びました。 

手摺

法令により手摺は両側に取り付けることが定められています。

階段からの落下防止と上下往来の補助のためで、隙間なく最下階から最上階まで連続しています。

面格子(縦重タテシゲ)手摺

階段が壁面に面していない部分は身体ごと下部に落ちないためにも、面格子の様な手摺形状が取り付けられました。

格子の間隔は9センチ内外で、子どもの頭が入らない間隔で、高さは転落防止を鑑みて1.2メートルの高さになっています。

補助手摺

子どもやお年寄りの比較的に背の低い方の上下を補助するために、最近の公共的建物では、高さ85センチのあたりに手摺を設けることが一般的になりつつあります。

持ちやすい手摺り棒にするために、直径3.2センチの丸棒が取り付けられました。

照明

階段は正に段々が有って、床の段差が暗くて踏み外せば大きな事故になります。

だからと言って沢山の照明器具を散りばめても光源が目に入って眩しいだけで、これも段を踏み外す原因にもなります。

また、階段には太陽光が入る窓を設けることが困難だったので、照明器具の明るさに頼って階段全体も明るい印象にする必要がありました。

そこで、壁面に照明器具を取り付けて(ブラケット型と呼ばれています)、床段々面、壁面も明るく照らせられるようにしました。

案内サイン

階段を上下していると、自分が今どこにいるのかが分からなくなる時があります。目的の階へ行けるように、各階の表示を壁に取り付けました。

また、階段の先にある部屋や施設の表示や、立ち入りを禁止する表示も取り付けられました。

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