調剤薬局併用二世帯住宅の仮店舗営業と建替え

老舗の薬局店舗の建て替え

神奈川湘南大磯の東海道国道1号線沿いに建つことぶきや薬局様は老舗の調剤薬局です。道路側に薬局出入り口があり、奥が住居になっていました。

建物本体が老朽化して、薬剤師である家族も増え、二世帯で一緒に住むことにされたことで、全体を 薬局店舗+二世帯住宅 の建物に建て替えることにされました。

そしてこの建て替えを機会に、これまで薬局としての経営的課題を解決していきたいということにもなり、当方にご相談をいただきました。

調剤薬局としての課題

老舗の調剤薬局として以下の課題がありました。

  • 大型ドラッグストアが増えて同じサービスをしても大型店舗に行ってしまう
  • 処方箋を発行する医院が近隣にない
  • 目の前に国道が有るのに駐車場が離れていて、車の利用者を取り込めていない

と言う課題です。

これらをこれらの課題を解決することを目標にして調剤薬局の設計が始まりました。

 ▶︎ 関連記事「調剤薬局店舗の経営ブランディングと広報広告宣伝看板サイン」

駐車場に仮店舗

調剤薬局の設計と並行して、本体建物の建て替え工事中も薬局を開局しておきたいと言うご希望から、仮店舗を設けて、営業を継続させることになりました。

様々な方法の中から選ばれたのは、近隣の駐車場に仮設の店舗を建ててそちらに薬局を移し営業を継続し、本体建物を建て替えて完成の後、再度本体建物に薬局を戻して営業を再開するという方法でした。

 ▶︎ 関連記事「調剤薬局の建替え工事中に仮設薬局店舗を建てる」

プレハブメーカーの仮設建物を正式に建てるには、建築確認申請を提出しなければなりません。

建てようとする建物は仮設建物で短期間の利用なので可能な限り予算を抑えたいと言う薬局様の意向もありました。

確認申請に見合う仮設建物は高額で予算に合わないと判断されて、建築許可申請を行うことで予算を抑えた仮設建物を立てることになりました。

 ▶︎ 関連記事「仮設調剤薬局建物を通常確認申請か許可申請か」

新しい薬局の集客を目指して

老舗調剤薬局の抱える課題を解決するために、新しい形の薬局を模索しながら、実際の設計で各部分を相談しながら進められました。

若夫妻が実家に戻り二世帯住宅に:4人の薬剤師が居る

今回の計画であなたに変わるものとして、若夫妻が実家に戻り二世帯住宅になると言うことです。さらに若夫妻は双方薬剤師で、ご両親2人も薬剤師です。すると「ことぶきや薬局」様は4人の薬剤師が居るということになりました。

そこで1つの薬局に4人の薬剤師が居るという特徴を生かして、男女や世代を気にすることなく相談できることを患者さんお客さんの満足につなげようということになりました。

相談出来る薬局:相談カウンター

処方箋受付やお薬をお渡しするカウンターに隣接して相談カウンターを設けました。

着席して対面でお話しできる場所であり、すぐに薬の説明ができるために薬の陳列棚を直近に設けました。

薬局内に陳列する商品:陳列棚

薬局内に陳列する薬品を始めとする物品は、すべての物品を置くことをせず、薬局としてお勧めする吟味した薬品や商品を並べることにされました。

それは、

  • 薬品商品を見やすくすること(過密に並べると何だか分からない)
  • 薬品商品を少なくしてお客さんから質問相談の会話を始めるきっかけを創ること

を考えた結果です。

建物外観と看板デザイン

東海道国道1号線沿いの薬局建物として目立つことが求められました。

  • 大磯の老舗としての佇まい
  • 大手ドラッグストアとは反対の他には無い印象

が、求められました。

結果、街道沿いにある蔵を抽象化したシンプルな正面外観ファサードだけにして、往来する車の方々の目に止まるようにされました。

 ▶︎ 関連記事「調剤薬局店舗の建物正面外観ファサード看板デザイン設計図」

そして薬局名もロゴデザインを加えて検討されて、羽原ふみさんのデザインで、建物と歩道沿いの自立看板が建てられて表示されました。

 ▶︎ 関連記事「調剤薬局店舗のロゴデザイン看板サイングラフィック」

駐車場

薬局店舗の直近に駐車場スペースを設ける事は必須で、建物を道路から離して駐車場スペースを作りました。

道路と建物の間に設けた駐車スペースに道路から入場するには、歩道と道路の間にある境にある段差を切り下げる必要がありました。そのため国道1号線を管理する国土交通省の土木事務所と交渉を重ね、可能な限り歩道の切り下げを行う届け出を行いました。

インターネット:空飛ぶ処方箋

近隣に処方箋を発行する診療所がないために、離れた場所の医院で診療受けて、処方箋を発行してもらった患者さんが車で帰宅される時に、待たずにお薬を受け取れる仕組み「空飛ぶ処方箋」という仕組みを導入して、「ことぶきや薬局」を利用してもらうことを考えました。

 ▶︎ 関連記事「処方箋調剤薬局店舗のインターネットホームページ集客の工夫」

医院を出た患者さんは処方箋をスマートフォンのカメラで撮影して、「空飛ぶ処方箋」を使って処方箋をことぶきや薬局に送ります。受け取った処方箋によりお薬を用意しておいて、患者さんは車を走らせ帰宅途中に「ことぶきや薬局」に寄り、既に用意されているお薬を待たずに受け取って帰宅することができます。

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