医院併用住宅の和室客間設計デザイン

医院建物の一部の老朽化を診療所併用住宅に建て替えるご相談をいただきました。

和室

お客様が来訪されてお休みいただくお部屋が住宅部分に用意されました。4畳半 琉球畳敷の和室です。

床の間

小規模ですが床の間が設けられました。奥行きは畳敷を広くするために60センチとしました。

落とし掛け

床より下がった位置に落とし掛けが設置されました。部屋を広く感じていただくためです。

床からの高さを1.8メートルにして、その高さを部屋の四周に巡らしました。

床柱

床柱は部屋の中に収納を設けるために、床の間の奥行きを越えて手前に突き出た場所に立てられました。

畳の上に立てられましたので、存在感を小さくするために、直径75ミリの杉丸太が選ばれました。

収納

床柱から左に収納が設けられました。収納扉は太鼓貼りの両開きの扉で塞がれました。

収納自体は下部を浮かせて、畳を敷き込み、床が壁左端まで伸びました。

エアコン

エアコンは収納の上部に隠れるように設置されました。部屋側には空調の空気が良く吹かれるように粗いガラリが取付けられました。

エアコンに戻る室内空気の給気道は、エアコンの右側の床の間の上部に開口を設けて空気が届くようにしました。

外壁窓は床の間の明かり取りになるように袖壁面に設けられました。

障子を開けると、敷地内にある樹木が見えたり、湘南の空が臨める場所に開口を切りました。

窓は小さいために、和室を広く見せるためにも、双方の障子枠を関連付けて、壁面自体を楽しめるようにしました。

床の間から突き出す棚板は、上記窓の下枠となっています。

障子間仕切り

和室は廊下に面していて、壁面で囲わずに障子で仕切ることになりました。

障子のデザインは複数の意匠形態案から 建主様のお好みで選ばれました。

障子の紙は破れないようにするために、和紙の障子紙ではなく、薄いアクリルシートに和紙を貼ったシート「ワーロンシート」が貼られました。

多少でも部屋を広く感じていただくために、床畳は縁のない琉球畳が選ばれました。

天井

竿を省いて線を無くして、木板材が貼られました。

天井照明

天井の高さを可能な限り高くするために、屋根裏底まで天井が上げられました。そのため天井照明は天井内に仕込むことなく、天井面に直付けの照明器具が選ばれました。調色調光が出来る器具で、部屋の使用によって、自由に照明を変えられることができました。

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